処刑された人たちの最期の言葉【世界史編】

今回は辞世の句・最期の言葉シリーズの「処刑された人物編」。
処刑という極限状態において彼らは何を語ったのか…必見です。

スポンサーリンク

処刑された人たちの最期の言葉集

父よ、私の霊をあなたの手にまかせます

Gerson-Chrzest Chrystusa

イエス・キリスト
紀元前4年頃~紀元後28年頃

世界でもっとも有名な「処刑された人物」だと思います。
ゴルゴダの丘で十字架に磔にされ処刑、新約聖書では3日後復活したとされています。

イエスの最期の言葉として「エロイ・エロイ・レマ・サバクタニ(わが神、わが神、どうして私を見捨てられたのですか。)」が非常に有名ですがこれは最期の言葉のひとつです。

イエスは十字架に磔になった際に7つの言葉を残しています。

キリスト教の解釈ではイエスの死は「人類の原罪の全て背負って死んだ」とされています。
つまり人類の贖罪を成し遂げた人物とされています。

ただし、各宗派によってイエスの死の解釈の違いや歴史的人物としての死はどのようなものであったのかは、未だに研究対象として議論されているようです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/十字架上のキリストの最後の7つの言葉

自由よ、汝の名の下でいかに多くの罪が犯されたことか

Madame_Roland

ジャンヌ=マリー・”マノン”・フィリポン=ロラン
1754年3月17日~1793年11月8日

フランス革命のジロンド派の指導者の1人でジロンド派の女王とも呼ばれた女性。
ロベスピエール派によって処刑されます。

自由、平等、友愛を掲げたフランス革命においてロベスピエール派は恐怖政治を行い敵対するあらゆる勢力をギロチン台に送りました。

ジロンド派も処刑対象であり、彼女も処刑対象となります。
処刑前に叫んだとされる言葉が「自由よ、汝の名の下でいかに多くの罪が犯されたことか」。

数々の人間を処刑したマクシミリアン・ロベスピエールも1794年7月28日に犠牲者たちと同じギロチンによってこの世を去ります。

この最期の言葉はフランス革命における象徴的な言葉のひとつだと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ロラン夫人

でも靴が汚れなくてよかった

Vigée-Lebrun Marie Antoinette 1783

マリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロレーヌ・ドートリシュ
1755年11月2日~1793年10月16日

フランス国王ルイ16世の王妃でフランス革命中に処刑されています。
夫であるルイ16世も同じく処刑されています。

ルイ16世の処刑後に革命裁判所は反革命の「最初の生贄」としてマリー・アントワネットの処刑を行うとしたそうです。

そのため、「母親に性的行為を強要された」と息子のルイ・シャルルに嘘の証言を強要。
無理やり処刑する罪状をでっち上げ、死刑判決を下します。

最期の言葉はギロチンにかけられる前に死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの靴を踏んでしまった際に「ごめんなさいね、わざとではありませんのよ。でも靴が汚れなくてよかった」と言ったと言われています。

流石は貴婦人と言うべきでしょうか。

created by Rinker
Used Item
¥348 (2024/03/13 14:27:17時点 Amazon調べ-詳細)

http://ja.wikipedia.org/wiki/マリー・アントワネット

わが総統よ…

Bundesarchiv Bild 102-15282A, Ernst Röhm

エルンスト・ユリウス・レーム
1887年11月28日~1934年7月1日

ナチ党の突撃隊幕僚長。
ヒトラーと対立をして長いナイフの夜事件の際に粛清されます。

そんなレームの最後の言葉は「わが総統よ…」です。
処刑を担当したアイケ・リッペルトはその言葉を聞くと「貴方はもっと早くそれを言うべきだった…」と返したと言われています。

レームはヒトラーを「Du(親しい人にだけ使う二人称)」を呼ぶことが許された数少ない人物だったそうです。

また軍事的なキャリアはレームの方が上で、年齢も上。
レームはヒトラーを「部下に近い友人」のように考えていた可能性があります。

そのため「わが総統よ…」と今更自分の立場を認識することがアイケに言わせれば「遅かった」のだと思います。

この処刑によってナチス内部における突撃隊(SA)の地位は下がり、下部組織と見られていた親衛隊(SS)の勢力が拡大していくことになります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/エルンスト・レーム

私に残された最後の望みは、自分の首が切り落とされ、血飛沫を噴き出す音をこの耳で聴くことです

Mugshot-Kürten

ペーター・キュルテン
1883年5月26日~1932年7月2日

デュッセルドルフの吸血鬼の異名を持つドイツの連続殺人鬼。
近代シリアルキラーの原点のひとつとも言われているそうです。

自称では最初の殺人は9歳の頃に友人を溺死させたこと。
かなり荒れた家庭環境の中で育ったようで、成長するにつれて窃盗・放火・動物虐待などを行うようになります。

約80件の犯罪を自白していますが、9件の殺人と7件の殺人未遂の罪で起訴。
裁判の結果、ギロチンによる死刑が求刑されます。

その際に言った最期の言葉が「私に残された最後の望みは、自分の首が切り落とされ、血飛沫を噴き出す音をこの耳で聴くことです」だと言われています。

筋金入りですね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ペーター・キュルテン

まとめ

処刑された人たちの最期の言葉【世界史編】いかがだったでしょうか?
人生を圧縮した言葉をご紹介させて頂きました。

処刑された偉人で連想するのはやはりイエス・キリストだと思います。
そんな訳で手軽にイエスを学べる記事をご紹介。

やる夫のまとめブログ

歴史人物としてのイエス(ナザレのイエス)を描いたやる夫AAの傑作。
非常にわかりやすくイエスの生涯がまとめられています。

created by Rinker
東宝
¥7,918 (2024/03/13 14:27:18時点 Amazon調べ-詳細)
この記事をお届けした
O3 WEBの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!
スポンサーリンク