【創作に使える】キリスト教の聖遺物たち
本日はキリスト教の聖遺物をテーマに記事を書いております。
数ある聖遺物ですがイエス・キリストの受難と関係性が強い、特に有名なものをピックアップ!
聖遺物の概要を知って頂き、興味を持って頂ければ幸いでございます。
目次
キリスト教の聖遺物たち
聖遺物とは?
そもそも聖遺物とは、キリスト教(主にカトリックにおいて)のイエス・キリストや聖母マリアをはじめとする聖人たちに関わる遺骸や遺品のことを指しています。
古来より信仰の対象とされており、聖遺物を中心に聖堂が立てられるなど強い影響力を持っていたようです。現在まで聖遺物を巡る様々なエピソードが伝えられています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/聖遺物
イエスを貫いた聖槍:ロンギヌスの槍
皆さんご存知「ロンギヌスの槍」です。日本国内では新世紀エヴァンゲリオンで登場した経緯もあり、ご存知の方も多いと思います。
イエスの死を確認した槍と言われており、ロンギヌスとはイエスを刺したローマ兵の名前から来ています。ロンギヌスは槍を刺した際に血が目に入り、視力を取り戻したという話があり、後に洗礼を受けて聖ロンギヌスとして聖人になったと言われています。
特徴
- 現在も「複数」の聖槍が保管されている
- 所有するものに世界を制する力を与えるという伝承がある
- アーサー王の伝説に「ロンゴミアント」の名前で登場する
もっとも有名な聖遺物ですが、実は「ヨハネによる福音書」に短く記述があるのみです。そのため紹介したロンギヌスのエピソードは、後世の創作だと言われています。
しかし、イエスの血に触れ、イエスの「復活」を印象づけた聖槍は、聖遺物の代名詞として語られています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/聖槍
最後の晩餐に使われた杯:聖杯
先述した聖槍と並んで特に有名な聖遺物で、時代を問わず数々の創作物に聖杯は影響を与え続けてきました。
最後の晩餐においてイエスが使用したものであると言われており、実際に使われたと信じられている「聖杯」の伝承が複数語られています。ただし、本物がどれかについては議論が未だに続いており決着はついていません。
特徴
- 現在も「複数」の聖杯候補があ本物の議論が続いている
- 最後の晩餐の際にイエス・キリストが使用したものであると言われている
- 聖杯を捜し求める騎士たちの物語「聖杯伝説」が数多く作成された
騎士道文学のテーマとしても扱われ、文学にも強い影響を与えた聖遺物です。また特殊な解釈として聖杯とは「王家の血脈」であるとするもので近年では「ダ・ヴィンチ・コード」で有名になりました。
数多くの人々の心を掴み続ける聖遺物で、様々な研究や発掘が現在も続いている聖遺物になります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/聖杯
磔刑に使われた十字架:聖十字架
イエス・キリストの磔刑に使われたとされる十字架のことで、ロンギヌスの槍と同じくイエスの処刑・復活に関連する聖遺物になります。
他の聖遺物の例にもれず複数の聖十字架が発見され信仰の対象になっています。一説によると現在発見させている聖十字架と言われる木片をすべて合わせると十字架数十本分になると言われ、多くが偽物であると言われています。
特徴
- 大量の破片があり、すべて合わせると十字架数十本分になると言われている
- イエスの磔刑に使われた十字架だとされている
- 一説によるとエデンの園の命の木を素材に作られたとされる
もっとも有名な聖十字架は、聖墳墓教会が建てられた場所で発見されたもので、その際に十字架と聖釘が発見されたとされています。十字架に触れた女性の病気が治るという奇跡が起き、聖十字架と認定されたそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/聖十字架
聖釘から作られた冠:ロンバルディアの鉄王冠
ヨーロッパで最も古い王冠のひとつで、聖十字架が発見された際に同時に見つかった聖釘を引き伸ばして制作された王冠だと言われています。
そのため「鉄王冠」という名称で呼ばれており、聖遺物のひとつに数えられています。聖釘とは磔の際に手や足を固定するために打ち込まれた釘のことです。
特徴
- 聖釘を引き伸ばして制作された王冠と言われている
- 聖釘を引き伸ばして作られたので鉄王冠の名で呼ばれる
- 聖十字架と共に発見された聖遺物だと言われている
かつてはランゴバルド王国と中世のイタリア王国の象徴の1つであり、歴史に強い影響を与えた様々な権力者の手に渡りました。ナポレオン・ボナパルトもイタリア王になった際に使用しています。
現在はモンツァの大聖堂に保管されており、有料になるそうですが一般公開もされています。ただし、写真撮影は禁止されているそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ロンバルディアの鉄王冠
イエスの遺体を包んだ布:トリノの聖骸布
聖骸布とは、イエス・キリストの亡骸を包んだ布のことで、布にイエスの姿がネガ状に転写されているように見えるという特徴があります。
複数の聖骸布がありますがもっとも有名なものはトリノの聖ヨハネ大聖堂に現存するトリノの聖骸布です。
特徴
- イエスの亡骸を包んだ布と言われ、その姿が映し出されている
- 聖遺物の中では比較的近年に発見された(1353年)
- 真偽については長らく議論が続いている
縦4.36m、横1.1mの杉綾織の亜麻布で作られたもので、イエスの姿とされる全身像がネガ状に転写されて見えるのが特徴。頭部、手首、足、脇腹部分には血痕があり、聖書の記述と一致していると肯定派を言っているようです。
ただし、否定派の意見も根強く真偽の議論は未だに続いているようです。一般公開は通常はされていませんが、2015年は久々に一般公開がされるそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/聖骸布
まとめ
キリスト教の聖遺物たちいかがだったでしょうか?
「創作に使える」というタイトル付けをしていますが実際に様々な創作に使用されています。
様々な文学作品はもちろん、絵画、彫刻など幅広い芸術作品に強い影響を与え、キリスト教にそこまで影響を受けていない日本国内でも「神秘」「信仰」の象徴として漫画や小説作品に度々登場しています。
キリスト教関連の知識を知っているとより楽しめる作品は多いので、この機会に興味を持って頂ければ幸いでございます。
それでは本日はこれで失礼致します!