創作とかに使えそうな歴史に輝く「不思議な書物」【世界史編】
前回と関連して今回は歴史に輝く「不思議な書物」のご紹介。
創作などに使えそうな中二病全開な感じが僕は大好きです。
不思議な書物集
ヴォイニッチ手稿
1912年イタリアで発見された古文書であり、発見者であるウィルフリッド・ヴォイニッチの名前にちなみこの名称で呼ばれています。
世界でのもっとも有名な「不可思議な書物」のひとつで不思議本の代名詞。
いまだにその内容は解読されていません。
本物とする肯定派は、何らかの宗教的迫害から守るために特殊な書き方を行ったなど文字列や内容に意味があるとしています。
一方で否定派は、あくまででっち上げであり内容や文字に意味がないとしています。
ボヘミアの錬金術師エドワード・ケリーが偽造したという疑惑があります。
特徴
- 解読不明な文字で書かれている
- 不可思議な挿絵が多様されている
- 人物も描かれているのが女性のみが登場
デタラメな書物である可能性が高いようですが、いまだに決定打には欠けるようです。
個人的には暇を持て余した金持ちの道楽ではないかと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヴォイニッチ手稿
ギガス写本
中世期の現存する最大の写本であり、悪魔のイラストが描かれていることで有名。
別名では「悪魔の聖書 (Devil’s Bible) 」とも呼ばれています。
非常に大きい写本であり、その巨大さから「ギガス(gigas)」の名前で呼ばれています。
描かれている悪魔には伝説があります。
ある修道僧が誓いを破り、厳しい刑罰を耐えるため、本を一晩で写本すること誓います。
しかし、夜中の段階でそれが難しいと悟ると堕天使ルシファーに契約を持ちかけます。
その内容は「自分の魂と引き換えに写本を完成させる」というものでした。
結果、悪魔は契約を守り写本は完成。
修道僧は悪魔への感謝を示すために悪魔の絵を追加したというものです。
特徴
- その大きさから「ギガス(gigas)」と呼ばれる
- 修道僧が悪魔の力で書いたという伝説がある
- 聖書写本である
通常の速度では写本を作るのに20年程度の年月が掛かるそうです。
悪魔の聖書という名称はなかなか素敵ですよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ギガス写本
レヒニッツ写本
ハンガリーのロホンツ(現レヒニッツ市)で発見された写本です。
未知の文字と不思議な挿絵で構成されており、未だに解読されていません。
挿絵に関しては宗教的なものや世俗的なもの、軍事関係と思われるものなど様々。
数多くの記号が使われており十字架や三日月または卍など、キリスト教やイスラム教、仏教を連想させるものまで使用されています。
リテラーティ・ネメシュ・シャームエルという歴史的な贋作作家の作品という意見があり贋作認定をしている研究が多いそうです。
ただし、贋作であることを決定づける証拠もないため未だにこの書物の正体は不明です。
特徴
- 異教徒たちの共生する場所がかかれているらしい
- 解読不明な文字と複数の挿絵によって構成されている
- 十字架や三日月または卍などが至るところに描き込まれている
使用されている文字の数が多く、日本語の仮名のような音節文字、もしくは漢字のようなものかもしれないという研究者がいるそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/レヒニッツ写本
死海文書
死海文書もしくは「死海写本」という名称で呼ばれているものです。
1947年以降死海の北西にある遺跡ヒルベト・クムラン周辺で発見されたものの総称が死海文章と呼ばれています。
「二十世紀最大の考古学的発見」と言われ旧約聖書と聖書関連の文章が書かれています。
ヘブライ語聖書の最古の写本を含んでいて、宗教的にも歴史的にも大きな価値があります。
文書は大部分がヘブライ語で書かれており、解読が可能である点も非常に価値があります。
日本人にはピンときませんが、多かれ少なかれ聖書の影響を受けているヨーロッパ圏では非常に意味のある発見でした。
特徴
- 考古学上非常に意味のある発見だった
- クムラン教団の一派が書いたと思われる
- 解読が可能である
創作ではダビンチ・コードや新世紀エヴァンゲリオンなどに登場しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/死海文書
ミシェル・ノストラダムス師の予言集
日本では「ノストラダムスの大予言」として非常に有名です。
いわゆる「1999年に世界が滅ぶ」などノストラダムスに対するイメージは作家の五島勉に由来しています。
ノストラダムスの大予言というタイトルで発刊された書籍は終末ブームを引き起こし、さしずめ「現代の不思議な書物」と言えるかもしれません。
実際に書かれた内容に関しては「何らかの方法で見た預言を書いたという説」と「当時の事件や古典文学などを題材にして書いたという説」があります。
現代では後者の説が有力で、その視点から研究も行われているそうです。
特徴
- 思わぬカタチで日本で大ブームを起こした
- 近年文学的な観点から研究が行われている
- 難解なため解釈が自由で、それが大預言者という虚像に繋がったとされる
後世に追加されたものや、意図的な改ざんが行われるなどされています。
しかし未だに信奉者もおり「予言の書」としての価値を見出している人たちも多いそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ミシェル・ノストラダムス師の予言集
まとめ
創作とかに使えそうな歴史に輝く「不思議な書物」いかがだったでしょうか?
実際に、映画や漫画などに使われているものもあり、この手の書物はみんな大好きなんだなと思います。
子どもの頃はオーパーツや秘密結社などのオカルトが大好きだったのですが、その多くが調べれば2秒でわかるデタラメと知ってショックを受けました。
でも、こういった「嘘」は娯楽としては愛してやみません。
最近はオカルトを扱った番組がまったくないような…再開を祈っております。