悪魔と契約した偉人たち【その伝説と人物】

悪魔との契約で真っ先に思い浮かぶのはゲーテの代表作「ファウスト」です。
魂と引き換えに願いを叶えてくれるの悪魔と錬金術師の物語です。

今回は「悪魔と契約した」と言われている人物たちをご紹介。
悪魔と契約をして何を得たのか…紹介をしていきます!

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悪魔と契約をした伝説を持つ人物たち

ゲーテの作品で一躍有名に:ゲオルク・ファウスト

Idealporträt Joannes Faustus

ゲオルク・ファウスト
1480年?~1540年?(詳細不明)

記事の冒頭でご紹介したもっとも有名な悪魔と契約をした人物です。
ゲーテの戯曲である「ファウスト」でご存知の方が多いと思います。

この人物はゲーテの創作ではなく、実在した人物で神聖ローマ帝国時代のハイデルベルクあたりで生まれた人物とされています。

錬金術の実験中に爆死し、そのエピソードが「悪魔と契約した伝説」を生み出したとされています。

ファウストの伝説の概要は「24年間悪魔(主にメフィストフェレス)を行使する代わりに、自分の肉体と魂を悪魔に売る契約をした」というものです。

宗教改革であるマルティン・ルターに悪魔契約を非難されたなどと言われていますが、ファウスト別人説などもあり、モデルとなった人物がいたことは確かですが語られている伝説のほとんどは創作と言っていいと思われます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ゲオルク・ファウスト

伝説的ブルース歌手:ロバート・ジョンソン

ClarksdaleMS Crossroads

ロバート・リロイ・ジョンソン
1911年5月8日~1938年8月16日

アメリカで活躍した伝説的ブルース歌手。
ブルースにとどまらずロックをはじめ数多くのアーティストに影響を与えました。

十字路で悪魔に魂を売り渡して、その引き換えにテクニックを身につけた」というクロスロード伝説は非常に有名なエピソードです。

上の写真は「国道61号線と国道49号線が交わる十字路」で、ここで悪魔と契約したとされています。

このクロスロード伝説のエピソードは様々なかたちで各作品に影響を与えています。
日本では浦沢直樹さんの漫画「20世紀少年」に登場しています。

27歳という若さでこの世を去っており、ジミ・ヘンドリックスやザ・ローリング・ストーンズの元ギタリストであるブライアン・ジョーンズも同じく27歳で亡くなっています

27歳は天才が亡くなる年齢なのでしょうか…?

http://ja.wikipedia.org/wiki/ロバート・ジョンソン

ヴァイオリンの超絶技巧奏者:ニコロ・パガニーニ

Niccolo Paganini01

ニコロ・パガニーニ
1782年10月27日~1840年5月27日

イタリアのヴァイオリニストで、超絶的技法で知られる人物です。

一説によるとマルファン症候群だったとされ、マルファン症候群特有の指の長さや、関節のなめらかな動きが超絶技法を実現させたと言われています。

あまりにもヴァイオリン演奏が上手いために「悪魔と契約した」と噂され、演奏会で十字を切る人がいるなど本気で信じている人も居たようです。

また病弱で肌が浅黒かったと言われ、その不健康そうな様子も「悪魔との契約」の噂に拍車を掛けたと言われています。

シューベルトやリストに影響を与えたとされ、彼が残した楽曲を極めて演奏が難しいことで有名だそうです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ニコロ・パガニーニ

悪魔から伝授された「悪魔のトリル」ジュゼッペ・タルティーニ

Giuseppe_Tartini

ジュゼッペ・タルティーニ
1692年4月8日~1770年2月26日

イタリアのヴァイオリニストで、音楽理論家としても有名で弦楽器に特に有用な聴覚現象である差音の発見者とも言われています。

作成した楽曲は、非常に高度なテクニックを要求されるものが多く、特に有名なものは「悪魔のトリル」と呼ばれるヴァイオリンソナタトです。

この楽曲は「タルティーニが夢の中で悪魔に魂を売って伝授されたという伝説」があり、このエピソードからタルティーニは悪魔と契約をした人物だと言われています。

悪魔のトリルは演奏が本当に難しいそうで、ヴァイオリニストの必須のレパートリーとも言われています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュゼッペ・タルティーニ

天使や悪魔を使役したイスラエル王:ソロモン王

084.The Judgment of Solomon

ソロモン王
紀元前1011年頃~紀元前931年頃

旧約聖書にも登場する古代イスラエルの第三の王で、古代イスラエルの最盛期を築いた名君として名高い人物です。

大天使ミカエルによって与えられた「ソロモンの指輪」によって天使や悪魔を自由に行使することが出来たと言われています。

72柱の強大な悪魔を行使することが出来るとされ、日本人のソロモン王に対するイメージは「悪魔や天使を従える凄い人」というものだと思います。

しかし、悪魔を行使するという話は旧約聖書では明言されておらず、後世に作られた書籍によって追加で作られたエピソードです。

ただし、ヘレニズム期のユダヤ人たちは「悪魔を行使する」という人物像を受け入れており、様々なソロモン王に対する偽書が作成されたと言われています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ソロモン

まとめ

悪魔と契約した人物たちはいかがだったでしょうか?

いわゆるサタニズム(悪魔崇拝)を除くと、悪魔と契約したと言われる人物は音楽家に多いのがなかなか興味深いです。

日本でも優れた技術に対して「神業」と表現を行いますが西洋圏とりわけキリスト教圏では、「悪魔的技術」と優れた技術を評価していたということでしょうか。

文化的背景を調べて見ると、非常に面白いかもしれません。

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