歴史を盗む危険な二つ名・異名【怪盗・泥棒・盗賊編】

本日の歴史人物の「異名・二つ名」のテーマはずばり、実在した怪盗たち!
大いに世界を騒がせた本物の怪盗・泥棒・盗賊たちの異名をご紹介していきます。

ある者は人々に賞賛され、ある者は人々に嫌われて………
それぞれの複雑怪奇なエピソードをお楽しみください!

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怪盗・泥棒・盗賊の危険な二つ名・異名集

犯罪界のナポレオン:アダム・ワース

Adam Worth

アダム・ワース
1844年~1902年1月8日

ドイツ生まれのアメリカ人の犯罪者で、トマス・ゲインズバラの作品である「デヴォンシャー公爵夫人ジョージアナ」を盗みだした怪盗として有名な人物です。

その類まれなる手口、紳士な態度から「犯罪界のナポレオン」と異名を付けられたそうです。

アメリカ国内では、ピンカートン探偵社との対立や様々な犯罪のエピソードから大衆人気が高い人物と言われています。

頭脳をもった人間は、ピストルを持ち歩く権利がない」という言葉からわかる紳士的かつ皮肉の効いた人物像は未だに広く愛される要因になっているようです。

敵対をし続けたピンカートン探偵社は正式な報告書の中で「これまでピンカートン探偵社が知るすべての男たちの中で、最もまれにみる犯罪者だ」と書いています。

その破天荒かつ芸術家肌の人物像はアーサー・コナン・ドイルに影響を与え、傑作シャーロック・ホームズに登場するモリアティー教授のモデルになったと言われています。

http://en.wikipedia.org/wiki/アダム・ワース(英語記事)

D.B.クーパー:本名不明

DBCooper

ダン・クーパー(偽名のため名称不明)
生年月日不明

1971年11月24日にアメリカで発生した身代金を要求したハイジャック事件の犯人で、「D.B.クーパー事件」として知られています。

飛行中のボーイング727から現金200,000ドルと共にパラシュートで脱出、そのインパクトから、アメリカでもっとも有名な未解決事件としてしばしば引き合いに出されます。

その手際の良さ、誰も傷つけない完璧な犯罪から国内で非常に人気のある人物です。数々の作品で取り扱われ、モチーフとして使われています。

真犯人に関しては諸説あり、いまだに確定しているものはありません。また国内人気の高まりと共に「自称犯人」が数多く出現したそうです。

最近では人気海外ドラマ「プリズン・ブレイク」に登場。根強い人気があることがわかります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/D.B.クーパー事件

鼠小僧:次郎吉

Kodanji Ichikawa IV as Nezumi-kozō Jirokichi

次郎吉(じろきち)
1797年~1832年9月13日

江戸時代後期に大名屋敷を専門に窃盗を繰り返し「鼠小僧」の異名で知られています。
本業は鳶職であったといわれ、義賊の伝承で有名な人物です。

その活躍は落語や歌舞伎で好んで議題として扱われ、いまでもその名が広く知られています。
武家社会に立ち向かう反権力の象徴、ヒーローとして人気があったと言われています。

ただし、一般的なイメージである「盗んだ金を貧しい者に配っていた」という説は信ぴょう性がないとされ、女や博打につぎ込んでいたことが定説になっているそうです。

真実とは時に非常に悲しいものですね……

両国の回向院に墓が残っており、長年捕まらなかった幸運にあやかろうと墓のお前立ちを削って持ち帰り、お守りにするという風習があるそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/鼠小僧

無頼の大将:カルミネ・クロッコ

Carmine Crocco

カルミネ・クロッコ
1830年6月5日~1905年6月18日

19世紀イタリア統一直後に、南イタリア山岳地帯の盗賊団を統率して、イタリア南部広域中を暴れまわった山賊(テロリスト)のことです。

異名の由来は、貧しい身分から2千人を配下に従えるようになったことから「無頼の大将」や「総大将」と呼ばれるようになったと言われています。

彼がただの犯罪者ではなくある種の英雄として扱われるのは、イタリア統一運動によって誕生した新政府に対して抵抗運動を行っていたことに起因します。

約4年間の略奪と逃亡生活を続け、敵対する勢力からはもっとも恐れられた無頼漢であり、支援者にとっては抵抗の象徴であり英雄でした。

最後は仲間の裏切りにあい、逮捕、投獄されます。獄中で書いた自伝があるのですが、内容の信ぴょう性が疑われているそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/カルミネ・クロッコ

ベビーフェイス・ネルソン:レスター・ジョゼフ・ギリス

Baby face nelson

レスター・ジョゼフ・ギリス
1908年12月6日~1934年11月27日

アメリカで暗躍をしたギャングで、その暴力性、残虐性から伝説的ギャングであるアル・カポネですら手を焼き、一味から追放しているほどです。

異名の由来はその幼い顔立ちから。ただし、本人はベビーフェイス・ネルソンという異名を嫌い、ビッグ・ジョージという異名で呼ばれるために残虐行為を繰り返したと言われています。

後に社会の敵ナンバーワンと言われたジョン・デリンジャーと共に銀行強盗を繰り返します。その際も必要以上に殺人を行い、デリンジャーが「そうしなきゃならなかったのかよ?」悲しそうに言ったと言われています。

その後、二人は袂を分かちますが、共に最終的にはFBI捜査官によって射殺されます。
ネルソンは自分が撃たれた際にも反撃を行い、相手を二名を射殺しています。

嵐のように暴力を振りまいた男は25歳の若さで、嵐のようにこの世を去りました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ベビーフェイス・ネルソン

まとめ

歴史を盗む危険な二つ名・異名【怪盗・泥棒・盗賊編】いかがだったでしょうか?
有名どころだけでなく、比較的国内ではマイナーな人物を中心にご紹介をさせて頂きました。

Thomas Gainsborough Lady Georgiana Cavendish

上記のは最初にご紹介をしたアダム・ワースの盗みだした絵画「デヴォンシャー公爵夫人ジョージアナ」になります。

この絵画は1901年3月27日に交渉の結果、返却されます。
その際に「このご婦人は家に帰るべきだと思うんだが、どうかね」と言ったとされています。

バカバカしくて、皮肉の効いた言葉ですが、異常にカッコいい……
そういった態度がいまだに愛され続けている原因なのかもしれません。

それでは、本日はこの辺で。
失礼します!

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