【九偉人】騎士道を体現する9人の偉人たち
来月末まで神話関係の記事を多く書こうと思っているので、本日はその第一弾。本日はヨーロッパの芸術に大きな影響を与えた「九偉人」に関して書いて行きたいと思います。
目次
騎士道を体現する9人の偉人たち
そもそも九偉人とは?
九偉人とは、騎士道を体現した9人の偉人を指す言葉です。14世紀初期にジャック・ド・ロンギオンによって提唱されたようで、神話・聖書・歴史から9人選び出したものです。
偉人は大きく「異教徒の偉人」「ユダヤ教の偉人」「キリスト教の偉人」に分けられ、それぞれ3人ずつ偉大な人物たちが紹介されています。
選出された9人の共通点は優れた戦士であり、母国に栄光と繁栄、名誉をもたらし、その活躍が歴史的な文献と結びついて語られている点にあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/九偉人
九偉人とトランプの関係
トランプのジャック・クイーン・キングにはモデルが居ることをご存知でしょうか?
実は九偉人の多くがモデルにされています。
- ヘクトール→ダイヤのジャック
- カール大帝→ハートのキング
- カエサル→ダイヤのキング
- ダビデ→スペードのキング
- アレクサンドロス3世→クローバーのキング
16世紀にフランスのパリで作られたものから、歴史の偉人や伝説上の人物を採用しており、現在もトランプのデザインに受け継がれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/トランプ
異教徒の偉人
トロイア最強の戦士:ヘクトール
ギリシア神話の英雄で、トロイアの王子であり、トロイア最強の戦士という凄い人物。トロイア戦争における悲劇的な英雄として知られている人物です。
トロイア戦争は「増え過ぎた人口を調節するため」に神々によって画策された戦争で、開戦のきっかけはヘーラー、アテーナー、アプロディーテーによる美しい女神決定戦という酷い戦争です。
善き夫、善き父、何よりも、国に殉じた姿がヘクトールを偉大な人物として扱わせたのだと思います。トロイア戦争は面白いので近々記事にしたいと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヘクトール
征服王:アレクサンドロス3世
皆さんご存知、歴史上最強の征服王アレクサンドロス3世です。当サイトで詳しく解説しておりますので、上記の記事で破天荒な人生をご確認ください!
http://ja.wikipedia.org/wiki/アレクサンドロス3世
遅咲きの英雄:カエサル
ローマの偉人と言えばガイウス・ユリウス・カエサルの名前が真っ先にあがると思います。カエサルについては上記の記事で解説をしていますのでご確認ください!
http://ja.wikipedia.org/wiki/ガイウス・ユリウス・カエサル
ユダヤ教の偉人
モーセの後継者:ヨシュア
ユダヤ人の指導者でモーセによって後継者に指名された人物です。ユダヤ人にとって「約束の地」であるカナン征服した人物として有名です。
彼の戦いの歴史は「ヨシュア記」にまとめられており、ユダヤ教にとって重要な人物であったことがわかると思います。
カナンの各地を侵略して全カナンを制圧するなど戦士としても優れ、占領した土地をイスラエルの十二族に分配するなど政治家として優れた人物だったと思われます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヨシュア
ジャイアントキリング:ダビデ
古代イスラエル第二代の王で、エルサレムに都を置いて全イスラエルの王となった偉大な人物です。また、ソロモン王の父親としても知られています。
ダビデでもっとも有名なエピソードは、ペリシテ最強の戦士であるゴリアテを撃ち倒してイスラエル軍の勝利に大きく貢献したことでしょう。
輝かしい功績と共に語られるダビデの人生ですが、晩年は家族の不遇の死や不倫など暗い影を落とします。
しかし行政機構と官僚制度を作り出した手腕や支配体制の確立などからイスラエル歴史上最高の王としと語られています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ダビデ
ユダヤの民族的英雄:ユダ・マカバイ
マカバイ戦争を指導し、ハスモン朝が開かれる基礎を築いた人物としてユダヤの民族的英雄として語られる人物です。
マカバイ戦争とは、シリアの支配下にあったユダヤの独立戦争の側面と、ユダが政治的独立を勝ち取るために戦った内戦という側面があると言われています。
しかし武勇に優れ、強いリーダーシップを持ちエルサレムの奪還、エルサレム神殿を取り返したことはユダヤ人にとって民族的英雄であることは間違いありません。
エルサレム神殿の奪回を記念したハヌカーと呼ばれる行事は現在も行われているそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ユダ・マカバイ
キリスト教の偉人
伝説的な君主:アーサー王
ブリトン人の伝説的な君主で、アーサー王物語で広く知られた人物です。彼を取り巻く伝説は様々な芸術、文学作品として作成され、人気の高さがうかがえます。
アーサー王は12人の円卓の騎士たちと共に語られ、理想のキリスト教的君主として広く描かれてきました。しかし、アーサー王が存在していたのかは未だに議論が続いているようです。
我々が知るアーサー王は、ジェフリー・オブ・モンマスによって描かれたものだそうです。それ以前に語られているものもお伽話的なものが多いと言われています。
実在したのかはさておき、彼の物語が多くの騎士たちや芸術家たちに影響を与えたことは言うまでもありません。現在もアーサー王は多くの人達にとってヒーローであり続けています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アーサー王
キリスト教ヨーロッパの王国の太祖:カール大帝
フランク王国の国王で、中世以降のキリスト教ヨーロッパの王国の太祖として扱われ偉大な人物として語られています。
46年間の治世のあいだに53回もの軍事遠征を行う勇猛な王として知られ、イタリア南端部をのぞく西ヨーロッパ世界の政治的統一を達成。フランク王国の最盛期を作り出しました。
その功績から「ヨーロッパの父」という異名を持ち、古典ローマ、キリスト教、ゲルマン文化の融合を体現した歴史的人物として非常に高い評価を受けています。
ヨーロッパ史に大きな影響を与えた人物で、簡単にまとめるにはもったいない人物です。別途記事にして紹介を行う予定です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/カール大帝
第1回十字軍の英雄:ゴドフロワ・ド・ブイヨン
1096年~1099年に行われた聖地エルサレムの回復のために行われた第1回十字軍の指導者の一人で、エルサレムの初代聖墓守護者を名乗った人物です。
エルサレムの回復後、参加した将校たちは英雄視されたそうです。ゴドフロワ・ド・ブイヨンは死後に「最も優れた戦士」「十字軍の最高指導者」と言われ英雄視されました。
この功績は武勲詩として吟遊詩人たちに好んで歌われたそうです。生前も英雄視されていたようなので、死後にその活動や功績が伝説化した人物というのが正しい言い方かもしれません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ゴドフロワ・ド・ブイヨン
まとめ
【九偉人】騎士道を体現する9人の偉人たちいかがだったでしょうか?
本来であればもっと丁寧に解説をするべきなのですが、シンプルに書かせて頂きました。
時代背景や宗教観を踏まえた上で、今回紹介した人物を深堀りして記事にするかもしれませんのでよろしくお願いします。
また、神話系記事は継続して執筆していきますのでご期待ください!
それでは本日は失礼致します。